パターンの知識、縫製の知識が全くのゼロという方にとっては難しすぎる内容となってしまうでしょう。
また、「ちょっと洋服の勉強をしてみようかな」という習い事感覚の方にもお勧めできません。
あくまで、メンズ技術大百科は
など、アパレル業界に深い関わりのある方のみを対象としている事をご理解ください。
現在、世の中の価値観が変わり、手を掛けた一点物の製品を生産する時代から、効率を求めた大量生産の時代になっています。
そして、その効率化の流れは技術を教える側にまで及び、本来教えなければならない部分までもが効率化によりカットされてしまっているのです。
しかも、メンズ技術の専門学校は1970 年代を境にスクール自体がどんどん減少しています。そのような現状とは逆に、メンズファッションは多様化し、スーツやコートだけでなく、街で良く見かけるカジュアルウェアやミリタリーウェアなどもメンズ技術が必要不可欠です。
しかし現実はどうでしょうか。
メンズ技術を教える学校自体が減少しているので、その結果、多くの人がメンズ技術を満足に勉強できないままプロになっています。
世の中の流れと、習得しなければならない技術とのギャップが大きいにも関わらず、企業の求める人材が専門学校ではなかなか育たないという状態になりつつあります。
これでは多様化するメンズファッションには太刀打ちできません。
これからは、メンズ技術を高いレベルで習得した人材こそが必要とされる時代なのです。
私はアパレル業界の現状をしっかり受け止め、自分に何が出来るのかを考えました。そして、決意したのです。
私が長年学んできた技術を、世の中に還元しようと。メンズ技術力を向上させるため、メンズ技術を本気で学ぶ人たちの為に、最高のテキストを作ろうと。
幸い、私は講師兼パタンナーという仕事柄、多くの学生や企業で働いているパタンナーとの交流がありましたので、テキストを作るうえでたくさんの意見を聞く事ができました。
色々お話を聞くと、多くの方が同じような事で悩んでいたのです。
前半は学生、後半は主にプロの悩みです。
何故多くの人が、このような悩みを持つのでしょうか?
それは結局「研究する為の資料がないから」という一言に尽きます。
昔は既成品がなく、仕立て屋さんが一着一着服を作っていました。腕の良いテーラーになる為には勉強が不可欠です。そのため、常に研究の為の講習会が盛んに行われていました。
今よりもっと情報量が少ない時代でしたので、本の需要が高く、講習会と本の販売がセットになっていました。
しかし現在は既成品に溢れ、メンズ技術者のほとんどはサラリーマンです。本を作る時間も無く、ノウハウが外に漏れる事を避けるためもあり、技術書自体、数える程しかありません。
また専門学校では「直接の伝達での授業」がメインなので、詳しく書かれた技術書は本当に少ないのです。
メンズ技術大百科は、パターンメイキング・ソーイングの全工程を完全図解しています。
ソーイングに関しては工程分析表がついているので、全体の工程を理解しつつ、今自分がどの部分の作業をしているかを明確にすることができます。
学生の場合、「メンズの勉強をしよう!」と決意したものの、何から、どんな風に学んで良いかわからないという状況に陥りがちです。
そんな時に、努力するための1つの導きの書としてメンズ技術大百科を使用してください。
まずは通して最後まで読んでください。読んでいて分からない箇所、難しい箇所はチェックしておきます。立ち止まらずに最後まで読む事によって分からなかった部分が分かるようになってきます。
また、その過程で自分にとって興味深い工程も見つけることが出来るでしょう。その際は、今自分がどの工程をやっているかをしっかりと把握しながら、興味ある工程の部分縫いをしてみてください。
可能であれば、トワルで全体のバランスを確認し、それと並行してパーツの部分縫いを行ってください。
最終的には、一着丸縫いを是非行ってください。
この作業をもしも専門学校在学中に独学で行ったならば、あなたの実力はプロと肩を並べる程にまでなっている事でしょう。
縫製をしっかり理解していると、生産効率を考えたパターンメイキングが出来るようになります。
見かけは同じでも、適切な工程数を理解していれば、無駄な工程やパーツを省く事ができます。
無駄を省くと、それが仕様書にも表れます。
つまり、仕様書を見るだけでその人の実力が分かってしまうのです。
縫製をしっかりと理解しているパタンナーは美しい仕様書を書くことができます。
パタンナーはパターンだけをやれば良いと思っている人、実は結構います。
しかし、縫製の知識が浅いままパターンを作成してしまうと、形に出来ないパターンを作ってしまったり、工場が理解できない仕様書を書いてしまう事があります。
駆け出しのパタンナーが、しばしば工場からの電話対応に苦しむのはこのためです。
自分の頭の中ではちゃんと出来あがっていても、工場から「出来ない」と言われてしまうんですね。
縫製や縫製工程をしっかりと学ぶ事で、縫製に基づいたパターンを描く事ができるようになるだけでなく、工場との話し合いもスムーズに進めることができます。
もし縫製の知識がなければ、「おまかせします」としか言えません。
縫製を学ぶ事は、自分の意図を工場に伝え、ものづくりに反映させる為に必要な事なのです。
上級者になる為には体型を考えたパターンバランスを身につけることが必要不可欠です。
しかし、パターンバランスを身につけたり、機能に合わせた美しい線、つまり質の良い線を描くというのは感性による部分が大きいので、これらのスキルを高めるにはとてつもない時間と労力が掛かります。
それは、本来長年掛けて自分で積み上げるものだからです。
しかし、メンズ技術大百科には、私が約半世紀を掛けて学んだバランスや質の良い線が描かれています。
バランスや質の良い線を実際に目で確かめ、自分の中に落としこむことにより、良いバランス、悪いバランス、良い線、悪い線の判断が付くようになり、結果的にかっこいいパターンが作れるようになるのです。
メンズ技術大百科の本編は、テーラードジャケット編・ベーシックパンツ編・シャツ編・テーラード風カジュアルジャケット編の4冊あります。
それぞれ、パターンメイキングとソーイングの全工程を学べるテキストになっています。
つまり、テーラードジャケット編であればテーラードジャケットが、シャツ編であればシャツが、このテキストのみで作れてしまうということになります。
私は、メンズ技術大百科を使っての授業や講演会など行った事がありませんし、行うつもりもありません。
なぜなら、”本来実演しながら口頭で説明する領域”まで図解と文章で表現してしまったからです。
その結果なのでしょうか。
趣味で洋服作りをしている方から「スーツが一着できました」と連絡を頂いた事がありました。
メンズ技術大百科はプロのメンズ技術者を目指す人、またはプロのメンズ技術者用のテキストとして作ったというのは前述の通りですが、熱意と努力さえあれば素人さんにも服が作れてしまう程、詳しく書かれた技術書なのです。
1冊でフル工程が学べるということは、裏を返せば一冊につき1種類のパターンしか学べないという事になります。
また、いくら”本来実演しながら口頭で説明する領域まで図解と文章で表現した”と言っても、直接私があなたに技術を教えることと比べたら劣ってしまいます。
そこで、この最大のデメリットを補う為に、2つの事を考えました。
1.メンズ技術大百科 短編のリリース
中~上級者向(縫製工程をしっかり理解している人)向けに、色々なアイテムのパターンだけを学べる「メンズ技術大百科 短編」をリリースします。
M-51フィールドパーカー編、ダッフルコート編など、今後順次リリースしていく予定です。
パターン学習の為だけでなく、短編のパターンを少しアレンジしてそのまま製品にする・・・という事も十分可能です。
2.メンズ技術大百科、または技術に関する質問受付。
メンズ技術大百科購入者の質問を受付しています。
図や文章など、丁寧に描いたつもりではありますが、人によっては理解しにくい部分があるかもしれません。
また、学習途中で疑問に思う部分もあることでしょう。
もしも学習途中で躓きましたら、ブログのお問い合わせフォームにてご質問ください。回答について、図と文章でお答えするのが難しい場合は動画での回答も行なっております。
※質問者が多数の場合は、回答が遅くなる事をご了承ください。
※このサービスは、私の脳と手が動く限り続きます。
※質問はお一人様50回までとさせて頂きます。
※詳細はメンズ技術大百科のあとがきをご覧ください。
ダウンロード版は、決済完了後にあなたのパソコンにメンズ技術大百科のデータを直接ダウンロードしていただく「電子書籍」での販売になります。
本という現物をお渡しするのではないので、売り切れの心配もなく、メンズ技術大百科の購入を決意したその時に、すぐに手に入れる事が出来ます。
インターネットの回線状況にもよりますが、およそ数分であなたの元にメンズ技術大百科をお届けする事ができます。
お支払いは、各種クレジットカード・銀行振り込み・郵便振替・コンビニ決済に対応しています。
詳しくは詳細ページをご確認ください。
メンズ技術大百科 フル工程テキスト(パターン+ソーイング) | |||
---|---|---|---|
テーラードジャケット編 | 本体13,000円+税 | ||
ベーシックパンツ編 | 本体3,800円+税 | ||
シャツ編 | 本体5,600円+税 | ||
テーラード風 カジュアルジャケット編 |
本体5,600円+税 |
カジュアル・デザインは、場所・環境・目的によってデザインが変化します。そして、それを形にするにはパターン作成者の感性が大変重要です。
それら全てのパターンをマスターするには大変長い時間と努力が必要になります。
そこで、メンズ技術大百科短編では、多くのアイテムの中から1つずつピックアップし、そのアイテムの持つ特徴やパターン作成のポイントを説明させて頂きました。
全てのアイテムをマスターする事は大変困難です。しかし、どうしても作らなければならない時も来るでしょう。そんな時、辞書がわりにメンズ技術大百科短編を手にとって頂ければ幸いです。
企業パタンナー T・R 様
メンズ技術大百科拝見させて頂きました。
私がメンズ技術大百科を見て感じた事は、「このテキスト、企業パタンナーの中堅どころにかなりの需要があるかもしれない」という事です。
まさに私がその中堅どころなのですが、中堅どころというのは、結婚して家庭を養う事になった30代ぐらいの方が多いと思うのです。
今のままでは給料が増えない・・・やばい・・・。
家族に楽をさせてあげたいとなると、これまで以上に技術を磨いて会社に認めてもらうしかないのです。
つまり、中堅どころが上を目指すとなると、強引にでも技術力アップの為の勉強が必要になってきます。
私を含めたそういった方に、メンズ技術大百科は大変素晴らしいテキストだと思います。
また、20代でも、洋服の構造原理に興味がある人は、率先してネットを調べたり本屋さんに行ったりして情報を収集しています。
その他にも、有名な先生の開いている教室に足を運び、少ない時間を割いて自主的に勉強している人もいます。
そういう人たちは、20代のうちに中堅どころの実力を抜いてしまっているケースが少なくありません。
そういった勉強熱心な方にも、更に上を目指すためにメンズ技術大百科をオススメできます。
一生に一度きりの人生です。
パタンナーを職業として選んだ以上、上を目指さないと損ですよね!
企業パタンナー K・K 様
ここ最近CADが普及し、企業パタンナーのほとんどがCADを使っています。もちろん私も使っています。
CADは、手で作図をしていた時代よりも何十倍も作業効率と正確さで優れています。
しかし、不慣れな新卒社員が作図を行う場合は、まずは手作業をやらなければいけないと思います。ディスプレイを通して見るバランスと、肉眼で見た実寸でのバランスは見え方が全く違うからです。
それと、企業パタンナーとして何十年と働いていても、行き詰るときがあります。
そんな時は、もう一度初心にかえって、こういったテキストに書かれた内容を見直してみるのも決して遠回りではありません。
メンズ技術大百科は、手作業をメインに構成されていますが、必ず手で引けというわけではありません。大切なのは、洋服の構造・原理をもう一度見直す事です。
メンズ技術大百科の内容は、紙で引く専用の作図方法(CADを使用している人達には少しわかりにくい縫い代込み(裁ち切り)の方法)で書かれています。
でも、この方法はCADでも同じやり方で出来ます。
手で出来る事はCADで全て出来るので、いくらでも応用が出来ます。
企業パタンナー N・K 様
最初はいくつか分からない部分がありました。
でも、そこで立ち止まらないで一度先に進んでみると、答えが見つかり、わからなかった部分がすっきりと分かるようになりました。
おそらくメンズ技術大百科を手にした人は同じような経験をすると思います。
その時は同じように、まずは通しで1回読んでみる事をおすすめします。
企業パタンナー T・I 様
メンズ技術大百科は、前半はパターンメイキング、後半はソーイングになっています。
パターンメイキングだけの本は、アメリカ・イギリス・フランス・イタリア・日本など、各国で様々な本が出されていますが、ソーイングを含めて総合的に学べる本は、メンズ技術大百科が初めてです。
もし、パターンメイキングを理解している人は、ソーイングの部分に注目してみてください。
ソーイングについてこれほど詳しく書かれている本は初めてお目にかかりました。
高い技術力と、それを表現できる能力両方が備わっていなければ、こんなにレベルの高いテキストは作れないと思いました。
メンズ技術大百科は、「大百科」の名に恥じない素晴らしいテキストです。
もしあなたが、本気で自分の技術を向上させたいと心から願うのであれば、メンズ技術大百科はあなたにとって最高の力になるはずです。
しかし、買っただけで満足してしてしまう人であれば、メンズ技術大百科は他の多くの書物の中に埋もれてしまう事でしょう。
なので、サンプルを見て頂いた上で、メンズ技術大百科と真剣に向き合って行こうと思った方のみ、本書を手にお取りください。
メンズ技術大百科で基礎を叩き込んだ後は、メンズ技術大百科の短編で学習したり、実績のある先輩や同僚のパターンを見たりして、とにかく多くのパターンに触れてください。
その際は、素材によってどうパターンが変化するかもしっかりチェックしてください。
そして、可能な限り、それらのトワルを組んでください。常にパターンのバランスを考えて作業することも大変重要です。
自分で作ったパターンを工場に出す時は、できるだけ工場に連絡をして、直すべき事があるかどうかを聞いてください。
この一連の流れをするかしないかで、1年後のあなたのスキルは天と地ほどの差になると断言できます。
このまま今のレベルで妥協するか、それとも後輩から慕われ、デザイナーからも工場からも一目置かれるパタンナーになるかは、あなたの決断と行動に掛かっています。
メンズ技術を学んでいるとき、壁にぶつかったら是非、ブログのお問い合わせフォームからご質問ください。
メンズ技術大百科がある。そしていつでも質問出来る環境がある。つまりそれは、”いつでも技術の相談を出来る人”が隣にいるのと同じ事なのです。
しかし、私ももう歳です。正直、いつまで体が持つかわかりません。
ですので、なるべく早くこのサポートを利用し、私の技術を少しでも多く吸収してください。
私は変な売り込みもしません。
インターネットという世界が続く限り、販売停止にもしません。
メンズ技術大百科が必要だと思うその時まで、私はあなたを待ちます。
その時はどうか、この手紙を思い出してください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
メンズ技術大百科 フル工程テキスト(パターン+ソーイング) | |||
---|---|---|---|
テーラードジャケット編 | 本体13,000円+税 | ||
ベーシックパンツ編 | 本体3,800円+税 | ||
シャツ編 | 本体5,600円+税 | ||
テーラード風 カジュアルジャケット編 |
本体5,600円+税 |